2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

おおつごもり

虚実を分かつ 境で除夜の鐘 煩悩を払って 正道を踏む様 夜通し往来し 人々は元旦に 御来光を拝み 虚虚実実の 経緯を辿り 実業の生産 虚業の消費 日中の往来 人々は日常 営々と勤め 虚をつき 実を取る 見通す力 見て聞き 知を磨く 人の頭に 立つ為に

みそか

みみ Miles Davis Bitches Brew いま よみがえる Trumet から 切り裂かれる世界 そらんじる August 21, 1969 Pharaoh's Dance いま そこにいる electric base が 強烈に刻む闇夜 かたる Joe Zawinul と Chich Corea いま はりめぐらせる electric piano の …

天地人

地の恵み 光を受け 水を湛え 根を張る 米麦粟黍豆 甘鹹酸辛苦 蔬菜と美禄 をもって われらを 生かし 天の慈愛 光を透し 水を注ぎ 葉を繁らせ 金銀銅を照らし 紫外線を防ぎ 色彩と虹 を染め分け 鳥獣虫魚と 共生させ 人の行為 光と闇に 流浪する 花の都と 鄙…

泳ぎ納め

此の世に 生まれ出るまで 母の海の中で 遊泳していた その鰭は手指に その尾は足裏に 分化五裂して 今再び探っている 恒星からの 午前の光射す 陸上大気中から 水中に戻る術 亀の手や海驢のそれ 海豚の尾や鯨のそれ 隙を閉じて 原初の流体を探る 宇宙空間で …

細部にこそ

まゆみのみ 朔風に晒され 枝先から幹へ 犀に似た樹皮 灰白色の先端 珊瑚を煮詰め 艶消しにした 実が鈴の如く 青空を背景に 無窮の楽音を たちばなのみ 南風を呑んで 葉叢と枝作り 穿山甲みたい 濃い緑の間に 黄金を丸めて 燦然と照輝く 実が灯の如く 蒼穹に…

三昧

外へ 誰だ 自分から 何を 追求する 何故 生きる以上 更に 果てはて 内へ 誰が 森羅万象 何を 一粒深刻 如何 在るがまま 今而 恒に常に 中で 誰を 長寿宇宙魚 何と 山川草木 何処 天地玄妙 有時 無自無地

須臾 shuyu

闘(fight)一発 一念発起の発ではない その場凌ぎの一芸か 真意は奥から 心意は底から 神意は天から 地響きの如く 泡立ちの如く 雷太鼓の如く 全身を強襲する 間(inter)一髪 頭蓋毛髪の有無ではない 瞬時の反射神経か 到来は頭上から 遅疑逡巡の死角から 逼…

数え歳

海から 陸上へ 脊椎一本 魚から かえる 蛇から 犬狼猿 ひとと なるまで 進化と 変容を 経つつ 母から 空中へ 肺呼吸は 阿の口 宿った 胎内で 命の来歴 繰り返し 鰓呼吸と 臍の緒に 育てられ 生誕一歳 婆たち 土中へ 吽の口 終命の時 最期の空 葉が落ち 言葉…

表裏中

表の玄関から入り 客人は来意を告げ 主は必要に応じて 茶菓を供し談ずる 職能と遊興に関し 利害便宜が図られ 有形無形の土産が 辞去する者の手に 裏口勝手から入り 知人は顔色を伺い 主は気分に応じて 酒肴と共に談笑し 天為と地産に及ぶ 智恵と趣向を語る …

味わい

一口 喉は小指大 咀嚼に合わせ 口に入る大きさ 千切る裂く割る 食材の切り方だ 料理の見せ方だ 一日 朝昼晩 日時に合わせ 腹に収まる食事 質量栄養調理法 肉魚野菜調味料 腕前の見せ所だ 棚田 有機農法 水田に合わせ 作付けを集約 白黒赤紫の米 ジャポニカ短…

一土王

一度 落ちる 実も葉も 必ず 落ちる 土の上に 毎日 地平に 日が没み 土を 押上げ 芽を出す 種は 双葉を 空に向け 月が 昇ると 夜に触れ 王は 暦日に 時を刻み 民は 肉体に 空を印し 明方 一番星 命運占い

極月

阿鼻叫喚の世間 口を開いた狛犬 邪気を祓いつつ 廻澤神社の境内 残り少ない落葉 降積もる陰気を 地に踏みつけて 一陽来復を待つ 暢気極楽の日乗 口を閉じた狛犬 無邪気な子犬と 本日のお散歩だ いっぱいの冬芽 梅桜辛夷の枝達 出を待つ陽気は 天の一角で待つ

徒手空拳

前後 正対して 相手に向かい 左右の手と足を 打ち・薙ぎ・払うのだ 横対して 相手の必須部に 足を揚げ手を挙げ ひねりながら打込む 瞬発・捻転・旋回だ 回す 足の高さと角度 手の引きと的を 身体の軸を中心に 打ち・受け・切る 受ける 相手からの攻撃 上段・…

随言

★○●◎ 2007.12.17さてはて? 吾が言葉達を 何処に押し遣りしか!またこの? 汝が言葉共を そこから復元可なりや!こうして・・・ 共時の言葉は いつも風化されつづけ!†♪♪♪♪♪♪‡♪♪♪♪♪♪♪♪†♪♪♪♪♪♪電子の波に呑まれ 粒粒辛苦 いずこから来たり ここに影を落とし …

未了

未だ 届かない 言葉が 生身の 周囲を 廻って 既に 遣った 言葉が 幻想の 中心に 漂って 今を 鮮明に 言葉が 彫刻し 万象に 向って

不明

日 一日 朝の目覚 日常生活 食事洗濯 仕事余暇 風と物と 文と人と 流れ淀み 夜の就寝 月 追月 春夏秋冬 日々適応 播種育成 狩猟漁獲 天と地と 山と海と 漂泊定住 随意収穫 不 亦不 不慮災難 時選ばず 落雷火事 台風水害 襲来被災 地選ばず 突発異変 予測不能

行方

密に 繁茂した 河骨睡蓮が 疎に 末枯れて 鴨の番達が 緩く 遊弋する 湧水池畔だ 顕に 落葉した 欅の裸木が 影を 路上まで 黒く伸ばし 眠る 地下根を 深々育てる 土に 埋没した 椚の実ども 蔕を 被ったまま 人に踏まれ 弾け 全うする 顕密の彼方

一炊

飯盒炊爨 滅法うまい 炊き立ての 白米あれば 味噌と梅干 贅沢に缶詰 コンビーフ 鮭・大和煮 日の出から 夕暮れまで 山行可能だ 圧力釜なら なかなかいける 炊き立ての 玄米ご飯 鰯の丸干し 海苔と大和芋 沢庵漬けと ゆかりちゃん 昼前のお茶と 午後の一杯で …

一如

身は一つで 億千万の細胞が 日々生滅する場 脳細胞も 肝細胞も 皮細胞も 各々の時を刻み 瞬時に生滅する 心は一つで 億千万の相貌が 日々変容する場 喜色満面 怒髪天衝 哀悼悲傷 時に応じ刻印され 対面し触発される 手を伸ばすそこに 楽しみが形成され 足を…

三反

なんだって? とんでもない奴 なか好しじゃないし くっつきもしない おおきな態度で まったく生意気 えらそうな口調 いい顔するなよ なか悪くもないが わけわからないまま ただいっしょにいて したいほうだいでも ものいわせる手足は いっしょう懸命だ いつ…

三緯

早春賦 蒼穹に揚雲雀 ピー地区パー地区 巣を営むために 雌雄は場所を選び 雌雄の日時を択ぶ 比類無き 技量の料理人 仏蘭西・中華・土耳古 味の深奥きわめんと 選んだ場では技鍛え 択んだ時に人を練る 興趣湧き 袖引き合うも他生の縁 陸空海路の遠近問わず 町…

三経

風 歌いっぷりの良さ ♪金色の小さき鳥の ♪形して銀杏散るなり 裸になりつつ枝枝が 自らの根元へ送る 眩い葉書を口ずさむ 雅 舞いっぷりの優しさ ♪遊びをせんとや生まれけん ♪舞え舞えかいぶつ鳥 輪になりつつ池面で いきなり水中へ潜る 明るい異界を演じる …

瓜二つだね 兄弟姉妹 父子母子 双子は論外 でもね だから 生きる 仕方は 不一 真似ジャンか 師弟関係 先輩後輩 コネは論外 継承し 反発し 技量の 行方は 不易 不思議だね 学業職業 遊興酒場 頑迷は論外 心根優しく 本音厳しく 思いやり 語り合い 不可は 不可

門を開く 嚢中に知 走る地に 黄色い嘴 丸呑みし 咽ぶも可 間を置く 掌中に意 坐す畳に 青い相貌 半知半解 吐くも可 門閉ざす 夢中に情 眠る衾に 黒白布石 暗中模索 不可逆行

隠顕

湿る澤沿いに 這い登る植生 白糸の滝へと 羊歯や苔類を 重ねて並べる 隠花群の諧調 乾く頂上付近 しがみ付く花 白十字の麗姿 暴露される岩 風塵を耐える 顕花群の強調 潤う山麓中に 繁茂する樹幹 蔭に寄り沿い 策謀を廻らし 葉緑体を奪う 菌糸類の色調

元の木阿弥 闇だ 声だけが 像を想わせる 光から 最も遠い底 策謀が 語られ ついに 明かされる 元も子もない 灰神楽だ 熱源だけが 燠火の如く 等距離に並ぶ 魚たちを炙り 脂が滴り 影が燃え やがて 焼け焦げる 元の鞘 直刀だ 身を抜けば 玉散る如く 無反りの…

一手先を読む 未だ来たらざる 図は予想と妄想との間 画は描像と輪郭との隙 集積からの必然か逸脱か 来迎図の光背が揺らめく 一歩先を観る 今而の足元から 標的は目と鼻の先 距離は耳を欹てて 風味をはかるのみ 強弓の弦が引き絞られる 一寸先は闇 来し方の残…

時雨れて

朝日を浴びて パンジーの小葉が 湿りを解き放つ 短い茎は垂直に 広がる葉は水平に 寒空に自ら位置を 急に時雨れて 小菊の花たちが 雨滴に打たれ 黄色の苦味走った 紫のちょい甘味など 潤む黒土に流れて 夕映えの 蔦紅葉が 青空と白雲へ 鮮明に這い上がる 絡…

冬の花

山茶花が 咲き零れる 黒土の陰と翳 花弁は細く太く 斑の入り方次第 身をよじる落花 地に刻む文様 茶の花が 密やかに咲く 蜂も来て蜜を 収蔵する細密画 茶葉の明暗には 清楚な台詞本音 空に響く伝言 枇杷の花が 咲きその蜜を 人は集め売る 冬の蜜蜂の活躍 わ…

次元引割術

円錐状の山を 三角形に還元 次元の引き算 一合目が駒繋 三合目獅子岩 五合目に茶屋 七合目行者返 山頂まで描く 立方体の結晶 正方形にして 球体の地球を 楕円裂開図に 平面化する技 電波塔給水塔 高層建築住宅 影の如く記す 凸凹の脳内を 輪切りにして 運動…