2009-01-01から1年間の記事一覧

幾何

一点 なにいってんの 突破 とっぱずれてる 明滅 あかるくくらい 動機 うごけばなんぼ 祈祷 なやんでいのる 一線 くべつとさべつ 条痕 けがときずあと 内外 ついいたみわけ 伸長 のびればゆるり 意思 とりこむつもり 一面 おもてのまうら 真偽 ないまぜてこそ…

ひとまわり

好きな ものは ことは ひとは なんて うんと あるか 嫌いな ものも あれと それと これと ちょい かもね 愛しみ 憎しみ 正しく 反して 合して はじめ られる

給血塔

一族の頂点に君臨し 日々の謁見を勤めに 薔薇を愛で鹿を狩り 聴聞した言行の多さ 看過した臣下の鋭さ すべてを封じ切れず 脳髄から出血する王 蛮族の辺境に彷徨し 時々の舞踊を披露し 唄と酒と紫煙に漂い 露呈した淫行の多さ 黙殺した同僚の鈍さ すべては溜…

じゅうねんまえの

あの日 さ迷い 歩いたあと 闇は心の底に 沁み付いた あまみの くろうさぎ あの時 と惑い 持て余した 気持ちの隈に 翼をたたんだ なまみの くろこうもり あの夜 いざよい 意志は溶け 思慮の岩漿を 鋳直していた なやみの くろいぬ

だーうぃんの咆哮

ヒトこそ進化の最高点 馬たち 牛くん 豚ちゃん 羊ども 食べられてこそそこそこさ 人は生物世界の句読点 鯵たち 鯖くん 秋刀魚ちゃん 鰯ども 食べさせていただきます 人の学問頭脳は落第点 ロケット乗り ロボット博士 ネットちゃん ケイタイども 食わせてそこ…

ニューロンの草叢

榎の木肌は一癖ある 樹根の木漏れ日には 半刻前の余韻が濡れ 朝方の雨の音が蹲る 昼下がりの肌理へと イグアナの肌は暖か しがみつくための爪 敵味方を峻別する舌 夜半の獲物を探って 午の太陽に温められ 頭脳の塔最先端では 森羅万象不可思議な 有形無形の…

心の骨折

なんだろう 負荷がどれだけ 精神力がこんだけ という状態とは全く違った 自らの心と思い込んでいる そこに食い込んでくる力 網状の一部は破れて 棒状の一部も歪んで くらげなすといわれる あしかびのと云い伝え 海女の息継ぎのごとき 山上の垂訓を刻む様な …

突くはな

なかまを まずあつめて かりをする あいずだ さくせんだ どれだけしること ができでるだろうか あいてのことを じぶんのことを それらの能力を あいてはふはい なかまはむはい たてのじんけい よこのこうげき ひろがるあみを どれだけしぼる せんじゅつのか…

孔があくめ

うがつとは こころの うらを みて えぐるとは こころの よこを きき さぐるとは こころの なかに ふれ わしづかみは ハートにして 頭上にかかげ うつろとは こころの はだが かわき もうろうは こころの しんが かれ ゆめみては こころの あやを おり

嚙むは

おしあてたはをひききる けいどうみゃくからまず はいからつぎにくうきを するどくわけるむきおん ぶたのこのだんまつまの ちいってきもあまさずに にくとほねをきりわけて あらってといでおさめる ちぎったはでかなでる くさぶえのねいろが こもろかいこえ…

香るつち

どこまでつづくのか のぼってはくだりる おねみちにつもって このはがたえまなく さまざまなかおりを かのいけにくだって みずをのむどうぶつ けものみちがくさい きつねくまさるひと いろいろなくささを はてなきそらのはて わたりどりのへのじ つらなって…

叫ぶいわ

このさざれいしは いわおとならない けっしてならない せっかいがんから いきもののはてへ いかしているいわ そのてっこうせき わってしゅつげん いしざるのごくう おしゃかさまから せいしのきわみを まなぶためかなわ あのじゃもんがん みなぞこのまなこ …

耳にきくけもの 

犀が走る街 喫茶店の窓 裏路地の先 老舗の背後 ここ新小岩 キャバレー 呼込の足下 走る 走る 猛進する猪 市場の軒先 倉庫の左右 団地の花壇 狭山丘陵麓 スーパーY 馴染の手元 進む 進む 咆哮する象 見かけ野生 生態は自然 人の管理域 サファリ! 研究の対象 …

落首   003

落ちてくる魂 小鴨達の入水 河骨は花閉じ 睡蓮は実枯れ 眠りの泡に亀 剃落とす黒髪 結跏趺坐する 支える手の印 呼吸微かにて 唯存すは心身 落ちてくる雷 権現岳の宝剣 六十段の梯子 手放すや最期 足下に雲凝集

落首     002

墜落する夢を見る 記す為に働く海馬 想起困難なる脳の 影から光を辿って 粒子は量子力学を 魂魄は自らを描く 筋斗雲の浮力は魂 船竜骨の磁力は魄 巫祝の言霊を振り 精神の玄妙を示す 崩落する崖の地層 記す為に土を読む 富士山噴火による 各種関東ローム層 …

落首   001

剥落したこれらが 記念する為の鍵だ 文明の遺跡からは 生活の切れ切れが 将来に生かせるか 不明のまま伝わる 現在の湧水地にも 縄文人の衣食住が 痕跡の形で残存し 聞こえる気がする 凋落した何かが今 記帳するべく脳の 中枢神経へ信号を 必死になって送る …

脱落したそれらを 記載する為の筆と 竹筆を立てる筆筒 水滴と硯と洗皿と が用いられぬまま 湖州製正冬純紫毫 賊草文砥部焼筆筒 銀山焼仏手柑水滴 太平有象銘歙州硯 見捨てられている 凋落したあれらを 記憶する為の気力 魅力と腕力と共に 内奥部で眠る海馬 …

一投足

目 心の 開き口 灯点し頃 外回りから 連れの戻りを 待って炊爨する 火のないところに 煙は立たないからね 口 腹の 閉じ目 目覚め時 脳味噌から 一言ふた言の 腑に落ちた分を 笑い顔の布袋様に 肖って占いませうか

一挙手

わたくしという領域に いかほどの訪れが 去来したのか 時空の極み 晴れ間に 浮雲と 戯れ 遊び 霧湧き 現前する 未知の事態 初めての今だ こなせる分挑戦し きみたちへの挨拶に

可借=かしゃく〜

原理原則に則り 枝葉末節を伐る 不羈奔放の輩は 遵守法令に依る 天衣無縫の姿は 天網恢恢にして 朋友が遠方より 来りて飲語する 人生到る処青山 興亡恐るる勿れ

可惜=あたら〜

感受性溢れる者 遭難死地に陥り 思慮深甚なる者 無謀激甚に破れ 明眸賢察の目前 闇愚拙劣の謀略 良妻朋友の馥郁 孤絶頑迷の徒に よく生くべき処 失うことなかれ !!!!!!!

うそからでた

まことやっかいな肌触りどすえ羊さんの毛がふかふかしておりましてのう衣の内が温いこと着心地はそれは抜群でっせ羊さん生きてはる時は牧草をたっぷり食べて風に晒されてお日様に照らされて自然に伸びはった天然ウールですなでそれをひっくり返してるわけで…

かん☆よう

慣れてきた 分ってきた 辿りかた 逸れかた まねて ならう 経緯 織機 用 寛く恕せる 笑い納める 広げかた 陥ちかた こねて もんで 泥土 陶器 容 涵しておき 滲みこませ 截りかた 乾しかた やいて にこみ 佳風 香気 養 肝を冷やし 腎を暖めて 退きかた 処しか…

ほる

はる ちょう かはんか きめられた ばくちとせい そざつおそまつ ひる へくそ はなくそ わるくちや うわさばなし でものはれもの ふる やりや ぼたもち まっている ぷーたろうの さいふさかさま へる ほねと きんにく かみのけと きおくりょく おもいでまでも…

なる

なる このみ いただく じょうもん いらいのこと にる さかな せとうち にほんかい ほっかいどう ぬる うるし わかたけ わかめじる おわんのなか ねる こども たたみの めがほほに のびざかりだ のる らくだ さばくだ ろばといま しじんがゆく

たり

たり ないと ださねば おおければ かいしゅうし せいさんはひび ちり つもり やまに? ならないと きぶんのらず しょうどうがい つり ためて かいがい りょこうし わだいほうふ けんぶんひろし てり ひかる かんばせ こなすこと せいいぱいで よゆうなきよる…

かり

かり つるす いのしし ひめいごと のどかききり くびにはとどめ きり やぶり かんなや のこぎりの のうちゅうを さいのうつきで くり つむぐ たていと よこいとは あいにそめて はたおりついで けり まわた しかかわ くるみぽん うけたらぽん まりまわしてく…

する

さるべきはすみやかに あわなくてわからない しょうぶんのちがいは しることをためらわず しらずにそうならない すこしでもわかるよう するすみのなめらかさ かんしょくとくんこう きざむがごときふでで せるもののいろかたち ねはあいてしだいだが かちはじ…

ある

あめがふりそそぐかわ やまからのみずあつめ うみまでながれている いしをふきとばすかぜ くさやきをわたりつつ つちぼこりまいあげる うんめいがわりふられ てんのめいずるところ うけてこぶしかまえる えんりょえしゃくなく ひびのかてをえるため なかまと…

そうなるべくある

噴火した浅間山 その火山弾破片 いつのものかは 分からぬままに 机上の文鎮役で いつしか三十年 噴煙下の浅間山 その砂礫に育つ ねじ花の散開地 学園寮の庭には 少女達の笑い声 いつしか半世紀 噴煙上る浅間山 菅の追分を訪れ 堀辰雄も芭蕉も 吹き晒す風塵に…