2008-01-01から1年間の記事一覧

ぁんじぇりーな

はる こゆびのさきほど しんせんなめぶき ほほえみのさざなみ なつ うでぐみをして しんけんにむすぶ くちもといちもんじ あき たなごころに くりくりとふれ つつむむねのさき ふゆ しぶかわごと うらごしされて あじはもんぶらん

天命

のためには・・・攻撃など 最短距離で 手足は受け 最も延びる 最も迅速な 形で応じる のためには・・・水泳など 最少の抵抗 頭から爪先 軸の推進力 手足を返し 即前進する のためには・・・登山など 最大の待ち 情況と体力 天地の加護 飛翔の如く 匍匐の如し

中乗

駱駝に乗って 旅するわけにはいかない 天に向かって唾吐くものと 地を這う石油パイプライン 誰が不倶戴天の・・・・・ らまを追って 棲むわけにはいかない 地を痩せさせるものと 天与の毛織物を買い漁る 誰が行商故売人と・・・ 驢馬に跨って あて無く歩むそ…

まなざし三態

つぐみ もず かけす じぶん なかま てき みうち なく いき ぬく あぶ はち はえ か おわれ たかり とまり ごみ もち さる いぬ ねこ さる ひとに ついて はなれ かお みて しり ふる

自来也

見守ることができるのは 資質がある場合にのみだ 信じる対象であればこそ その成長を期待しながら その飛躍を希求し得るが 素質も品性もない者には どうしてなにを待てるか 当たり前の挨拶と同じで 身仕舞ができてはじめて 一丁前の人として知られ 半人前の…

最期

駆け下りる九十四段 それはそこに硬直し なお艶やかな兜と鍬 鋸歯つき鎧の手足と 黒光りする左右の目 すべてが生前のもの 駆け抜けるものには 生けるが如く見えた 何かが違うと気づき 戻り観察すれば蟻が そいつに群がりだし 解体運搬が検討され 隊列が組ま…

いわんやおや

もう既に選択はなされ もう既に実行もなされ 今は選択の意味が何か 実行の意義は何か 内実が問われながらも うっすらとおおうのは かつて争い殺し合った 和議を申し入れ 本質を追求しながらも 末席を汚すお笑い時代 すでに明白な事実すら 苦し紛れに横向く

歳歳

蚯蚓が喰らう こなれた土 螻蛄が鳴く 軟らかな土 蟻達が掘る 地下倉庫に

環状 ∞

円形の器 渦巻く水 回遊して 永遠を 夢見て 果てる あるいは 脱出する あるいは 自滅する 蟻地獄か バベルの 塔か不可 分明の理 一瞬を 直視し 悟るや 凡庸に

択一あるいは

方形の器の水 中央を割って 往復する者は 王道をゆくが 極端を奔る者 覇道を辞さず

二者択一あるいは第三の

方形の器に 満杯の水だ ど真ん中を 往復すると 掻き分けた 水流が割れ 端の壁面に 圧がかかる 中央と両極 王道と覇道 円形の地球に 偏在する大気 過熱また冷却 水蒸気/水/氷

逆説あるいは

あんたにはあいそが尽きるわ いいかげんいらついてくるわ しんどいの知らん顔したけど てんで問題にもせんのやから いのちかける程のこたあない またねって間違いめーるして すぐにすきだなんていえるか 本音からいつもずれはみだし 自分という他人をもてあ…

不興

不分明のあわいに 棲息する生き物達 不用意を突かれて 動転する痴れ者達 不退転の意志にて 猛進する頑迷固陋

端居

50メートル8コースのプール その端っこ8コースを泳ぐ 水の固まりが圧力を伝え 水を掻く手と足とそれぞれ 水の経緯を掻き分けほぐし 右手は海亀の流体力学 左手はペンギンを 右足はいるかの柔軟さで 左足に鯨の豪快さを念じ 頭蓋は無念無想に任せて 清濁合わ…

颶風

玩具 玩弄する 器物道具 自在な 楽しみは 手に持ち 意のまま 操ること 頑愚 夫婦なり 頑迷愚弄 不在の 苦しみは 足蹴にし 気ままに 生きること 願供 信仰する 安心立命 非在の 悦びは 五体に 心ゆく 力生む

加減

さじ加減 投薬の際 する側と される側 薬種と量 それぞれ 駆け引き 都合次第 有効なら 生きのび いい加減 放棄の際 する側と される側 塵の質量 それぞれ やりとり 気分次第 不適なら 元に返る 手加減 金輪際 施主と 仕事人 品質量 すべて 確保し 程良く 仕…

遁辞

あいやぁ 疲労骨折 元気一杯 過ぎて没 好きな事 嫌な事 どちらも できない やらない 明方の雲 密集して 一日開始 やがて光 笊で漉す 日輪完成 うんめぃ 極楽蜻蛉 いいのだ 好き放題 日頃から 気分解放 心も開放 それ以上 望まない 仕合わせ

山笑う

微笑 斑入り 欅の若葉 枝差し伸べ 濃淡を展開し 色彩が躍如する 盆景の偽空間へと 苦笑 枝垂れ 桃の開裂 兀然と端坐 畑中に独居し 妖艶な舞い踊り 祭事の狂村子へと 失笑 篭絡し 藤の葛藤 丘陵に自生 薄紫または白 芳香に誘われる 書生ら夢遊病へと

若年

筋がいい 職人の技だ 習い出して 身につける 方法の良さ 一人前に 骨格の良さ 仕事の構造を 全体と部分と 両方目配りし 仕上げてゆく 一人立ちだ 肉おきが良い 豊かな体の様子 大らかな心の様 常住坐臥の仕草 意外性ある行動 一人の抱容力

道具

蜜を絞る 遠心分離機 乳を絞る 搾乳器 智恵を絞る 大脳前頭葉

Homo sapiens

わたくしの中心の わたくしの心中に 地底湖が横たわる 天水滴って潭湫に 雷電走って蛋白を 六十億年の間生ず しわくたの大脳の したわくの脳中に 脊索細胞が生まれ 海水を絞り大気に 一歩踏み出した時 肺から声発した刻 しくわたに夢中な 悪魔にくわした夢 …

桃の中

咲きに咲かせる 枝という枝から 燈る畑中の灯り 巌の如き黒い幹 枝垂れる茎から 野の色よい応答 葉と葉は小体に 微苦笑する如く 花と花のあいだ 天地の呼吸をし 結実する球体に 光の艶をそそぐ

天嵐

朔風を突いて 踏むペダルは 梅花でもない 桜花でもない 南からの風に 運ばれる物達 椰子の実でも 鳥類でもない 入れ替わる風 人は異動の時 獣は営巣の季 春のいそぎだ

春秋

春雨じゃ 濡れて行こうか しだれて 梅柳桜桃連れて 繰りこむ 高楼からの眺望 煙る色香 侍る者らの展望 秋雨じゃ 避けて宿らんか なだれる 欅楓楢椚散らし しけこむ 茅屋に掌暖めて 籠もる息 引き寄せる酒肴

出たり 入ったり する処

景気

おこづかいありがとう おきづかいありがとう

君⇔民

おいてにほかけて! しゅらしゅしゅしゅ 修羅場に臨み吾身は どうするんだろうか やーれんそーれん! 小樽での一夜限りの 坂の途中の酒場では 肉の遣り取りが有る ちょいと東京音頭! 広場には仕掛人共が 流入したての住人と つるんで蝸牛の交合

学而不思側罔 思而不学側殆

衣裳は 時と場に応じ 四季相応しい 清潔な着姿が 礼儀だ 食事は 晴れの舞台と 褻の日常とで 意義を違える 礼容だ 住居は 家人客人に接し 自ら黙考静養し 人生の拠点たる 礼節だ

萌え

曙 東雲に光 生き物の芽にも 形色色形が朧に 動く物の目にも 闇から浮かび 朝靄に姿 帰雁北へ ほのぼの列び 河川清し 貌 南風の拳 地面を覆う土砂 構築された標識 山野に蹲る岩石 宙に突上げ 中空は濁

抵抗

氷結したペットボトルと共に 水中をしばらく潜って行くと 流れの一部に透明な線が並び 圧力の一塊が渦巻き押し返す 手の力で割って入る水平部と 足の力で打って抜ける垂直部 あとは斜めに体躯を捻りつつ 融解したペットボトルを構え 減圧し不透明なその先へ…