2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

端居

50メートル8コースのプール その端っこ8コースを泳ぐ 水の固まりが圧力を伝え 水を掻く手と足とそれぞれ 水の経緯を掻き分けほぐし 右手は海亀の流体力学 左手はペンギンを 右足はいるかの柔軟さで 左足に鯨の豪快さを念じ 頭蓋は無念無想に任せて 清濁合わ…

颶風

玩具 玩弄する 器物道具 自在な 楽しみは 手に持ち 意のまま 操ること 頑愚 夫婦なり 頑迷愚弄 不在の 苦しみは 足蹴にし 気ままに 生きること 願供 信仰する 安心立命 非在の 悦びは 五体に 心ゆく 力生む

加減

さじ加減 投薬の際 する側と される側 薬種と量 それぞれ 駆け引き 都合次第 有効なら 生きのび いい加減 放棄の際 する側と される側 塵の質量 それぞれ やりとり 気分次第 不適なら 元に返る 手加減 金輪際 施主と 仕事人 品質量 すべて 確保し 程良く 仕…

遁辞

あいやぁ 疲労骨折 元気一杯 過ぎて没 好きな事 嫌な事 どちらも できない やらない 明方の雲 密集して 一日開始 やがて光 笊で漉す 日輪完成 うんめぃ 極楽蜻蛉 いいのだ 好き放題 日頃から 気分解放 心も開放 それ以上 望まない 仕合わせ

山笑う

微笑 斑入り 欅の若葉 枝差し伸べ 濃淡を展開し 色彩が躍如する 盆景の偽空間へと 苦笑 枝垂れ 桃の開裂 兀然と端坐 畑中に独居し 妖艶な舞い踊り 祭事の狂村子へと 失笑 篭絡し 藤の葛藤 丘陵に自生 薄紫または白 芳香に誘われる 書生ら夢遊病へと

若年

筋がいい 職人の技だ 習い出して 身につける 方法の良さ 一人前に 骨格の良さ 仕事の構造を 全体と部分と 両方目配りし 仕上げてゆく 一人立ちだ 肉おきが良い 豊かな体の様子 大らかな心の様 常住坐臥の仕草 意外性ある行動 一人の抱容力

道具

蜜を絞る 遠心分離機 乳を絞る 搾乳器 智恵を絞る 大脳前頭葉

Homo sapiens

わたくしの中心の わたくしの心中に 地底湖が横たわる 天水滴って潭湫に 雷電走って蛋白を 六十億年の間生ず しわくたの大脳の したわくの脳中に 脊索細胞が生まれ 海水を絞り大気に 一歩踏み出した時 肺から声発した刻 しくわたに夢中な 悪魔にくわした夢 …

桃の中

咲きに咲かせる 枝という枝から 燈る畑中の灯り 巌の如き黒い幹 枝垂れる茎から 野の色よい応答 葉と葉は小体に 微苦笑する如く 花と花のあいだ 天地の呼吸をし 結実する球体に 光の艶をそそぐ

天嵐

朔風を突いて 踏むペダルは 梅花でもない 桜花でもない 南からの風に 運ばれる物達 椰子の実でも 鳥類でもない 入れ替わる風 人は異動の時 獣は営巣の季 春のいそぎだ

春秋

春雨じゃ 濡れて行こうか しだれて 梅柳桜桃連れて 繰りこむ 高楼からの眺望 煙る色香 侍る者らの展望 秋雨じゃ 避けて宿らんか なだれる 欅楓楢椚散らし しけこむ 茅屋に掌暖めて 籠もる息 引き寄せる酒肴

出たり 入ったり する処

景気

おこづかいありがとう おきづかいありがとう