ろばののりかた

驢馬の背に揺られながら
巷を探訪し 詩句の断片を
錦の嚢中に投げ入れて
深夜 深沈と推敲した
李賀くん


細い雨の中驢馬に騎って
剣門に入る 村市の酒に酔い
未だ敢えて空囊を羞じず
蘭漫たり 詩千首
宗国の再興を希った
陸游どの


ロバにのって杜甫ゆかりの村に
入った白石かずこさんいわく
ロバは耳を 口をもたず
哲学を支えている
借金と不幸には
何の責任も持たないと