不知天耕

sokuze2007-07-04

小糠をさらに漉した細雨が
霏霏と嫋嫋と纏わりつき
水滴が茄子の茎の繊毛に
粒粒辛苦綺麗に並んでいく
この雨天の畑の横を摺って
やがて細胞組織の全領域に及ぶ
水の幾分かを挽き浚ってしまう
大丈夫まだ今なら間に合うだろう
仄かな希望を絶望の背に載せて
育成の畑から荒野と化した町へ
目線は耳鼻咽喉と柔肌を牽引し
向かわざるを得ない この雨に