在非在

sokuze2007-09-07

吹かれる毛が
足首から戦ぎ
地に触れる頃
揺り返す台風
余波に手足や
脳髄体躯撫で
覚えの五感は
薄い第六感に
浸潤され始め


支えの頚骨が
頭蓋ごと律し
天に激突する
気圧の谷から
恒常に戻る力
感官は渦巻き
洪水後の土に
最初の双葉が


たゆたう肉身
雷雲に潜んで
閃光を発する
磁力のあわい
宙空に揺らぎ
把捉されない
陽炎ほどの姿
不可視の躯体