釣瓶落とし

sokuze2007-10-12

点在する
街の景を綴り
東方へ漕ぎ出す
繁茂した藪枯らしが
緑道の涸れた流れを
蔓で絡め縁取る


線状に延びる幹線
肋骨の支線に交差し
阿弥陀籤状態で
繁茂した保存樹が
行く手を囲うので
欅の陰を迂回する


一面の原野
百年前の図に重ね
密集する棲家は
繁茂する家系図
点検に日々余念なく
人倫に沈む西日だ