浮沈座標

sokuze2007-10-13

浮く
浮かす手
放る足
風呂の湯船に
自身を委ねる
皮はよじれ
骨はゆるむ
暖かさと
減る重力
人として
繋ぎとめん


座る
達磨の腕組み
座禅じゃない足
畳表に居場所を
定めて身を置く
循環系を保ち
感受する経絡を
神経系に伝え
智の蓄積と
発信の技とを
黙示せん


沈む
腰元だ
溺れる身
世の中の善知に
理由なく逆らって
平衡感覚がねじれ
気持ちは泡立ち
身持ちが逆流し
鬱積と
反逆が
自重とならん


行く秋や座標のとりかた次第なり