光/(゜!゜)\300,000㎞/1sec.

sokuze2007-01-28

 伝える-伝わる-伝えられるべく、発言される言葉。話し手と聞き手との架け橋。その立場は時に応じて転換し、言語の網目は広がってゆく。破綻や磨耗はあるにしても、日々刻々伝える-伝わる-伝えられるべく、網目の大小に係わりなく紡ぎ出される事件・事実は、挟雑物もろとも織り込まれて、最終的にはどのような形式よることもなくこの世の全存在を表出することになるのだ。
 地軸の傾きが及ぼした影響なのであろうか、この星にあたる光と影が変幻していく様に、合わせて生きてきたあらゆる生き物たちの習性は踏襲され、言葉には光の当たる姿と闇に蹲る姿が生まれ、どれだけ生きとし生けるものたちが各々の語り口の明暗を封印されてきたことだろうか。
 山川草木鳥獣虫魚の語りかけに、どれだけ互いの耳目を開いててきたことだろうか。
耳にすること、目にすることを、それでも指し示し続けてきた印としてのそれらのために・・・
それらを生かして、生きとし生けるものたちの営為を続けていくために・・・

   人はみなひとりで地心の上に立っている
   太陽のひとすじの光に貫かれ、
   そしてすぐに日が暮れる。
                 〈サルヴァトーレ・クァジーモド:河島英昭訳〉